ヘブライ大学歴史学者ユヴァル・ノア・ハラリ氏に、
『独裁国家と民主主義国家-新型コロナウイルス感染拡大対策で、どちらの国家が上手く対処しているでしょうか?』と尋ねると、
「日本や韓国、台湾のような東アジアの民主主義は、比較的うまく対処して来ました。 感染者や死亡者の数は低めに抑えられています。 しかし、イタリアやアメリカは状況がはるかに悪い。
独裁体制でも中国は上手くやっているように見えます。 中国が開かれた民主主義体制であれば、最初の段階で流行を防げたかも知れない。 ただ、その後の数か月を見れば、中国はアメリカより遥かに上手く対処しています。 一方で、イランやトルコなどの独裁や権威主義体制は失敗している。 報道の自由が無く、政府が感染拡大の情報をもみ消している。」
では、どちらの体制が望ましいか?
「現状では、独裁と民主主義が生む結果に明白な差は無いように見えますが、長い目で見ると、民主主義の方が危機に上手く対応出来るでしょう。 理由は、2つあります。
独裁体制では、監視は一方通行でしかない。 中国では、人々が何処に行くのか-を政府は知っていますが、政府の意思決定の経緯について人々は何も知りません。 これに対し民主主義には、市民が政府を監視する機能が在る。 何が起き、誰が判断をして誰がお金を得ているかを市民が理解出来るなら、それは十分に民主的です」
-日本は私権の制限に慎重で、民主主義を守りながら対応しています。 しかし国民は、不安に駆られより強い政府を求める声も出ているが、どう思いますか?-
「政府に断固とした行動を求めることは民主主義に反しません。 緊急時には民主主義でも素早く決断して動くことが出来る。 政府からの情報を人々がより信頼出来るという利点もある。 政府が緊急措置を取るために独裁になる必要は在りません」
答えは無いが、「まだるっこい」のが民主主義なのだろう。
まあ、「自分はどう在るべきか」を決め、確立して置くことだろう。
話は変わるが、感染者が78万人を超えたアメリカニューヨーク州では、6,000人に対し新型コロナウイルスへの抗体検査をしたと言う。 オランダは7,000人だそうだが、結果は1週間後だそうだ。
楽しみだが、「ウイルス感染対策」は「罹らない(防染)」ばかりでは無く、(罹ってしまったら)「抗体検査」位はすべきだろうし、自らの体制を守るためにも「対ウイルス戦」をしよう!
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