正月早々のニュースに、アメリカ軍に拠るイラン革命防衛隊「コッズ部隊」のカセム・ソレイマニ司令官殺害があった。
アメリカ側はイラン革命防衛隊が米国、特にイスラエルにとって最大のテロ組織であり、組織の中心人物ソレイマニ司令官殺害がイラク戦争での決着であり、イラクや中東全域でのアメリカ外交官や要員襲撃の中心人物排斥が望むべきものだったのだろう。
それは、太平洋戦争での山本五十六連合艦隊司令官殺害に重ねるアメリカ軍属の意図が見えるが、山本五十六元帥がアメリカとの交戦推進者では無く、その国力を認識していたにも拘らず、山本の死によって(日本軍の)主戦リーダーの台頭がアメリカの戦略に乗ってしまったのだ。
トランプ政権、否、トランプ氏は「私の指示で、テロリストの首謀者を抹殺する完璧な作戦を実施した・・・ 戦争を止めるための行動だ」とし、ソレイマニ司令官抹殺を実行しなければ、イラン革命防衛隊は今後も自由にアメリカとアメリカが支援する組織を攻撃したであろう-とするのだが・・・
元々トランプ自身も共和党も、イランとの戦争は望んでいない筈だったが、CNNのインタビューにイランの国連大使は、「アメリカに拠る戦争行為だ! イランとしては軍事行動に出る!」と宣言。
中東問題では、民主党政権のブッシュもオバマもソレイマニ司令官殺害を検討したものの、報復や長期的な視点から見送って来たのだが、目前の大統領選を意識した「幼児的願望」を実行したのだ。
ソレイマニ司令官はイランでは勇敢でカリスマ性が在り、兵士から愛される存在であるばかりか「革命の生きる殉教者」と言われ、親イラン派が米国並びに米国同盟国への攻撃を起こす用意を始めたのだ。
第三次世界大戦とならないことを祈る-
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