数日前から、あちこちで庭木の藤が目に映えるが、山の木々から滝のように枝垂れる野藤は見事だ。
「いささかに 思いて来しを多古の浦に 咲ける藤観て 一夜経ぬべし」
久米 広縄(くめのひろなわ)と言う平安時代の公家の歌-だそうで、
「藤の花を見ようと多古の浦に来てみたら、言いようも無いほど美しく藤の花が咲いていて、一夜を明かしてしまう程だ」と言う意なのだが、その香りとたおやかな姿は公家の女性を表しているのだろう。
ところで、モノの本に拠れば、
藤と言う字は、「上にのぼる植物」を表すらしい。
確かに、野山のフジの蔓は樹木を這い登り、枝木に巻き付いて枝垂れる。
その野フジを庭木にした里のフジが「ノダフジ(野田藤)」なのだろう。
フジの種類を見ると、
● ノダフジ ● ヤマフジ ● シロバナフジ ● ノダナガフジフジ ● アケボノフジ
● アカバナフジ ● ヤエフジ
の7種だそうで、鉢植えにすると根の成長が制限されるので、花付きが良い-と在る。
又、野藤(ヤマフジ)のツルは左巻きで、庭木のノダフジは右巻きらしい。
今日の昼飯は「遊喬」の「三色蕎麦」だった。
普通の蕎麦の4,5倍太い「田舎蕎麦」と「茶そば」それに「二八蕎麦」の三種類だが、先ずは「田舎蕎麦」を汁を付けずに食べるのだが、太いので良く噛まないととても呑み込めないので味わえる。
次に二八を汁でいただき、茶そばはワサビで楽しむ。 その頃タイミング良く湯桶が来る。
遊喬の湯桶は熱いので、猪口に半分位にして薬味ねぎを入れてゆっくり飲む。
湯桶の蕎麦湯は猪口2杯分在るので、これを楽しむのだ。
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