セミ(蝉)の羽に抗菌作用が在る

 残暑どころか猛暑の昨日でも、セミの声が聞こえた。  「オーシンツクツク オーシンツクツク・・・」

「あれ! ツクツクボウシだ!」  数は少ないが、セミの世界はキチンと「秋を告げる」役の出番なのだ。

 子供の頃、セミをとって夏休みの宿題の材料にしたことが在る。

また、最近のニュースでは、川口市が「公園のセミを、食用のために取らないでください」との看板を公園内に掲示した-と話題になったが、そのセミの羽の表面は直径5000分の1ミリ以下の、極めて細かい突起が規則正しく並んでいて、その突起が細菌を殺す作用が在ることを発見した-と言うニュースが出た。

 関西大学システム理工学部機械工学科の伊藤健教授等が、クマゼミの羽と同じ様な「小さな突起が並ぶ」シートを作成し、その表面に大腸菌が含まれた液体を加えたところ、大腸菌の膜は10分~20分で壊れて死んだ-ことを突き止めた-とのニュース。

 このことは、

  • 物理的な構造のみで抗菌性を実現出来る、即ち薬剤を必要としない

  • ウエットエッチングを用いるため、安価で大面積が可能

  • ナノ構造の高さ、ピッチを設計し、鋳型を作成して樹脂への転写も可能

として、食品トレーや食品工場の壁材、医療機器衛生関連品などに利用可能-とのこと。

 「直径5000分の1ミリ」と言うナノ構造の突起の上に置かれた菌の粘膜は、突起に因る表面張力に耐えきれず、破れてしまうのだ。

科学って面白いなあ!

数十年後の子供の「自由研究」に、ナノ構造が見える顕微鏡を使用した研究結果が出て来るのかなあ!


 

毛呂古酒's Ownd : 閑話休題

世間的には後期高齢者と言われるが、今暫く閻魔様にはお茶でも飲んでいただけるよう頑張ってみようかな?

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