「男女が、社会の対等な構成員として、自らの意思で社会のあらゆる分野の活動に参加する機会を有し、政治的・経済的・社会的及び文化的利益を均等に享受することが出来、共に責任を担うべき社会」
政府が、今日からの1週間を「男女共同参画社会づくり」に向けた推進週間として、地方公共団体(地方自治体)には「施策の取組」を、個人には「その参画」を基本法で求めている。
だが僕が住む町では、これまでも現在でもそれらしき動きは全く無いため、隣接の鶴ヶ島市でのイベントに参加した。
会場は女性センター「ハーモニー」だったが、今回は特別企画でドキュメント映画の作者・早川由美子氏の「インド日記」の上映と自己紹介を兼ねた講習会だった。
早川氏は八王子の生まれで、大学を卒業後三鷹の郵便局で5年勤務後、ロンドンで語学とジャーナリズムを学びながら「実態社会の底辺」を言及することに目覚め、一時はオウム真理教の教団に身を置いたことが在った-とのこと。
今回の「インド日記」はアジアの女性映画祭への参加作品だが、インド社会に於ける女性の実態を映像化したもので、特に身分保障の無い露天商などで生計を立てて居る女性の団体「SEWA」は面白い。
彼女らは、生計を立てるために商売をするのだが、始める上での資金は通常高利貸しからで、そのため結果的に高利貸しの食い物にされて来た。
そこから脱するために、1人10ルピーを出資して自分たちの銀行を設立したのだ。
将に、「自分達の問題は自分たちで解決しよう」がSEWAなのだ。
映画が終わって早川氏との質疑応答に入り、何人かの女性の質問に続き、
「私は川口(市)から参加しました・・・」と自己紹介し、早川氏の「映像を撮る-と言うことは、他人からの中傷や攻撃は当たり前・・・」との説明に「私も大分中傷を受けましたが・・・」と言いながら、
『国歌が、「・・・さざれ石の、巌をとなりて、苔の生す迄」と謳われて、天皇崇拝(天皇制)が現在でも斉唱されているが、この日本人の精神は何処から来たのでしょうか?』
質問者は早川氏に「国内の問題にも目を向けて貰いたい」と言いたかったのだ。
しかし、「国歌」に反応した男性参加者数人が「何を言っているんだ!」「ここで言うことでは無い!」とのヤジ。
僕はその女性に帰り際、謝罪した。
『遠いところ、参加して頂き有難うございました。 僕はあなたが言おうとしたことに賛成です。
早川さんに、国内に存在する問題にも目を向けて貰いたい-ですよね。 「おかしい」と言うだけで、「自分たちで解決しよう」としないですよね、今の日本人は。 日本人一人ひとりが行動を起こすべき-ですよね』 女性に笑顔が戻った。
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