鯉幟(こいのぼり)

 日本に4か所しかない「塀の無い刑務所」を今月8日脱走した平尾龍磨受刑者は、昨日30日、JR広島駅付近で民間からの通報で逮捕された。  23日間の逃亡生活は「厳しかった」と言う。

 「塀の無い刑務所」いわゆる開放的施設は全国に4か所しか無く、現在北海道網走市、千葉県市原市、広島県尾道市と愛媛県今治市に在る。

この施設は、社会生活上のルールに反して10年以下の刑期を科せられた犯罪者、しかも初犯者で、且つ「模範囚」の中から選ばれた者だけが入所出来る施設なのだ。

故にこの施設の目的は、決められた刑に服すだけでは無く社会復帰を目指すべく一般的企業への実践実働をさせること-なのである。

 その施設で在る今治市の「松山刑務所大井造船作業場」からの脱出劇なのだが、脱走は過去17件起き、他の施設では網走刑務所では9件(平成以降は0件)、市原刑務所は1件、広島刑務所は0件だそうで、松山刑務所では今回を教訓に、監視カメラの増設や受刑者にGPS装置の着用を検討している-とのこと。

 法務省に因れば、「松山刑務所大井造船作業場」で刑期を終えた受刑者の再入率(刑務所への入所率)は6.9%で、全国平均の41.4%に比べて効果が際立っていて、本施設の目的である「制約の少ない環境下で、受刑者の自立心を育み再犯を防ぐ」効果は認められるのだ。

故に、他の施設との比較では無く、施設の在り方、職員一人ひとりの在り方も検討する段階に来ているのではないだろうか(?)

 平尾受刑者は脱走理由に「刑務所内の人間関係が嫌になった」と言っているらしい。

所謂受刑者と指導官との関係だ。

受刑者の供述故に、実態では無いだろうと思うが、脱走することがメリット-しかも逃げ切れること条件にも拘わらず、僅か23日間の逃亡で、支援者が居ない限り逃亡の厳しさを知ったことだろう。

 今日から5月。  

加須市では、今年も全長100メートルのジャンボ鯉のぼりが利根川沿いで泳ぐ。

端午の節句の「鯉のぼり」は、武士の「武者のぼり」に真似た商家の「鯉のぼり」だ。

最近は鯉のぼりが見れなくなったが、立派な人間に育つよう願う筈の親も自分に自信が無くなったのだろうか?


毛呂古酒's Ownd : 閑話休題

世間的には後期高齢者と言われるが、今暫く閻魔様にはお茶でも飲んでいただけるよう頑張ってみようかな?

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