長野の小川村から「おやき」が届いた。
切り干し大根、かぼちゃ、小豆、野沢菜、シメジの5種類だったが、信州名物の「おやき」は縄文時代の遺跡から粉を煉って焼いた跡が発見されたこと、山間部では小麦が多く栽培されたことから「縄文おやき」と銘打って売られているが、僕が好きだった「おやき」は小布施町の浄光寺境内のお休み処で売られていた野菜を丸ごと入れた「おやき」だ。
お休み処の裏手に在る湧水は、雨が降ると白濁することから「白清水」と呼ばれるが、溶性珪酸が溶け込むからで、飲料水としては問題ないし、この水を飲みながら頂く「おやき」は絶品だった。
浄光寺の隣には曹洞宗の寺・岩松院が在り、本堂の天井には葛飾北斎が晩年(89才時)に描いた「八方睨み大鳳凰図」が在るが、何より草津から渋峠を越えて湯田中温泉に下りて来る途中の山の紅葉、特に「ナナカマド」の紅葉は今でも思い出す。
「ナナカマド」の名の由来に、
「材が堅く、7回竈門に入れても燃え尽きない」とか「良質の炭を作るには7回カマドに入れる必要が在る」などの説が在る。 生材は燃え難いが乾燥させると燃料として優れ、この材で作った炭は火力も火持ちも良く、備長炭の代用としてかば焼きに珍重されている。
この「ナナカマド」の果実が赤く熟す頃、峠路沿いにはリンドウが咲き、渋峠が通行止めになるまで木島平村や飯綱、戸隠、中野市から長野市内・・・
或いは松本を通過して奈良井宿から、冬場は中央高速道で権兵衛峠をくぐり抜けて木曾福島を通って毎月のように蕎麦屋「時香忘」に通ったナァ・・・
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