『今日から、「桜切り(蕎麦)」を始めたんですが・・・』「はい、お願いします!」
と言うことで、7,8分すると先客より早く盆が来た。
「更科と桜の2種盛りです!」
先ずは桜切りを一口食べた。 ウむ・・・、香りがキチンとあるナ・・・色も綺麗だし・・・。
で、更科(蕎麦)を汁に少し浸けて一気に空気も吸い込む。 余計な事だが、音はズルズルでは無く、「スルっ!」なのだ。 周囲の客に美しく聞こえるように・・・。
食べ終わると間も無く、湯桶が来た。
これまでに、蕎麦湯が来ないときが在り、その際は猪口に汁を残したまま店を出ていたのだのだが、それは厨房への「湯桶が来なかった」のシグナルだったのだ・・・。
ところで、「桜切り(蕎麦)」だが、通常は前年に桜(大島桜)の葉を塩付け保存して置き、翌年桜の季節に入る頃塩抜きして刻み、更科粉に混ぜ込んで打つのだが、桃屋の桜の花漬けを利用する方が安直だ。 桜の香りは葉の方で、桜色は食紅でもアセロラ果汁でもOK。
この「変わり蕎麦」だが、100種類以上在る。
所謂、季節ごとに「蕎麦で旬を楽しむ」ためなので、今の季節、「苺切り」「桜エビ切り」「セリ切り」「ヨモギ切り」等が在るが、手間暇が掛かるので「季節を楽しませる」蕎麦屋は希少だ。
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