僕の住む町は中山間地域で、何時頃からか判明していないが「ゆず」の産地として町の木を「ゆずの木」とし、「最古のゆずの産地」とも謳っているのだ。
標高7~800mの表秩父の山を背にした300m前後の地はほとんど霜が降りず、その気候風土から、みかんやレモンも趣味的に栽培している農家が在り、今日訪問してみた。
暫く前だが、作家今東光和尚が居たことが在る「桂木寺」の近くの小峰宅だが、道路沿いにゆずやレモンの袋入りが置かれて、「1袋100円」とあったので2袋を買い小峰宅を伺った。
玄関ドアが開いていたので声を掛けると、部屋から出て来られた。
「レモンを戴きました」と言うと、「今日収穫したんですよ」とのこと。
「しかし、触ってみますと中がスカスカですね。 年内に収穫して、保存しないんですか?」
「手も無いし、コストが掛けられないんですよ」
「ところで、下の(農産物)加工センターの(ゆず)搾油機ですが、あれでレモンも搾れるんじゃないんですか?」
「いいえ! あれは柚子しかダメなんです!」
『でも、広報を見ると、「イチゴのジュース化もOK]と書いて在りましたよ』と言うと、
「私は、柚子組合の副会長をやっているんですが、加工所の従業員たちが横柄なんですよ!あれもダメ、これもダメって受け取らないんですよ。 まだ始まったばかりだけど・・・」
「生産者目線じゃないんですね。 果汁の購入者は大手企業なんですか?」
「いいえ!ときがわ町の都幾川ブルワリーです」
「ああ、そうですか・・・ 基準に合わないものは取らない-と言う姿勢ですね。 そんなところに出すなんて、割に合わないですね」
六次産業化として町の主導で3,800万円を投じたにも拘らず、販路先が小堀何某が代表の数人の団体なのだ。 柚子組合は全員が賛成したと言うが、相も変わらず経営感覚がゼロなのだ。
帰り際に、庭先に小さな柑橘が一杯に着いた木を指差して、「これ、何だか分かりますか?・・・シークワーサーです」とのこと。
数年前に沖縄から取り寄せ、副ミカンの木に継いだとのこと。
この地域はみかん、レモンやら夏ミカンなど、柑橘類が育つのだから、これらの加工を積極的に取り込むべきだろう。
「これ、何だか分かりますか? 香木です。 これはミツマタです」
0コメント