和の心

 1942年生まれの僕が育った時代は、(太平洋戦争の)敗戦に因る格差が殆ど無くなった-と言うより新たな経済社会づくりのために「一丸となった」時代だった。

戦争が影響し、「産めよ増やせよ」で兄弟姉妹は4,5人が当たり前で、「後継ぎ」以外は「家のために」と都会に出た。 「食い扶持を減らす」「家に仕送りをする」ために-

 受け入れる企業側も協調性を旗印に、「日本丸のために」経済的に豊かになるために-と、国を挙げて一丸となった。

そのために、「和」を大事にした。 如何にも「侍の時代」から在ったかのように・・・。

「個人を重視するのでは無く、集団に於ける秩序や調和、礼儀を重んじること」 いわゆる「和の心」だ。

 パート先の仕事を終え、甘酒を飲みに喫茶「去来庵」に行き帰宅しTVを見ると、イタリア人で琵琶修復士のドリアーノ・スリスさんとフランス人で和菓子職人のカスパー・シャルロットさんが出演した。 

スリスさんは41年前に来日したが、或る日「聞いたことも無い音色」を耳にし驚いたそうだ。

それが「琵琶」の音で、琵琶修復士の吉塚元三郎氏に師事し、現在数少ない琵琶修復士であり、一方のシャルロットさんは和菓子職人を目指して21才で来日して8年目。

東京製菓学校を卒業し、「虎屋」を経由して四日市市の「ことよ」で働いているが、昨年の東海地区の和菓子コンテストで努力賞に入賞。 和菓子で世界に羽ばたこうとするフランス人だ。

 やがて女房が帰宅したが、我が町に設立した埼玉医大グループの地域包括ケアシステム「ハピネス館」棚橋館長の講座に参加したとのこと。

女房の古巣なので、館長、副館長も旧知だったが、参加者に「古巣出身が居なかった」と嘆く。

 最近、グローバル社会の所為だろうかダイバーシティ(多様性)社会故の「個性尊重」が叫ばれているが、「個性重視」では無いのだ。

即ち、個性は大事だが終局「まとまり」が必要だ。 「和の心」だ。

アメリカ人であれ、イタリア人であれ、或いは中国人であれ「意」を同じにした人たちが相まってこそ生まれるもの-そこに泉が生まれ、うねりが出来るのだ。

毛呂古酒's Ownd : 閑話休題

世間的には後期高齢者と言われるが、今暫く閻魔様にはお茶でも飲んでいただけるよう頑張ってみようかな?

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