もう10年前になろうか(?) 鴻巣市に在る蕎麦屋「いちい」へ通っていたときに、横浜で「蕎麦」の雑学教室が在ると聞き参加した。
その講師が主宰で「信州ソバリエの会」が立ち上がり、毎年講習会やら同好会を重ねて来たが、主宰者の体調で昨日数年振りに再開された。
僕以外の参加者は全員「蕎麦打ち」で、今回も自前の「手打ちそばを食べる会」となり、二人が「二八そば」を打ち、一人が「更科」を打った。
「二八に始まり二八に終わる」と言わる蕎麦打ちなので、「そば粉80%+つなぎ粉(中力粉)」の「二八蕎麦」は美味しい蕎麦となったのだが、更科蕎麦は失敗に終わったのだ。 それでも二八でお腹は満足でき、「蕎麦前(お酒)」で口が滑らかになって、失敗作の更科蕎麦さえも「つまみ」となったのだが、僕は不満だった。
蕎麦が好きで「蕎麦を打つ」のが趣味ならば、失敗作の原因を話し合っても良いだろう。
「食べ手」の僕は、蕎麦を「云々(うんぬん)」することが好きなのだ。
そこで、(蕎麦を)打ったことが無い僕は、僕なりの「更科蕎麦づくりの失敗作」原因追及をして見た。
昨日使用した更科粉は高山製粉の「御膳粉」であり、つなぎ粉も北東製粉製だったので材料は申し分は無かった筈だ。 次は「打ち方」なのだが、昨日の場合は御膳粉500gにつなぎ粉100gを入れた(捏ね)鉢に、熱湯を当初1.2キロリットル用意したのだが、「多過ぎるのでは?」との意見で半分の600CCを入れて両手でしばらく捏ねたが、なかなか纏まる気配が無く、打ち手が代わり手の平に加水しながら纏めようとしていた。
10分以上頑張ったが纏まらず、のしても伸の失敗作だった。
更科粉はタンパク質がほとんど無いので、先ずは使用する更科粉を4分割にして、その1つにお湯を注ぎ粉をアルファー化させて粘り気(ダマリ)をつくる。 そのダマリを崩しながら残っている1分割分の御膳粉とつなぎ粉を加え纏めるのだ。 湯の量は、50%程度使用し、水回しの最中で様子を見ながら加水する。
ところが失敗作は、御膳粉とつなぎ粉を最初から入れていたので、入れた湯はつなぎ粉の方に行ってしまい、御膳粉が「置いてけ堀」をくらってしまったのではないだろうか?
つなぎ粉の方がタンパク質が多いので吸水力が強いのだ。
粉の吸水、いわゆる「水回し」は粉が水を欲しがっているときに入れなければならないのだ。
タイミングが重要なのだ。
「ソバリエ」なら、蕎麦の云々をしてこそ-だろう。 帰路、車の中でブツブツ言う僕が居た。
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