喫茶「去来庵」で2度ほど遇った男性から、「版画会展」へ誘う葉書が届いた。
最終日の今日、「当番で受付に居ます」とのこと。
芸術には全く疎いのだが、暇つぶしに雨の中を出向くと玄関で迎えてくれ、会場の案内と展示された版画の説明もしてくれた。
小学生の頃教わった版画は、デザイン画を版木に貼り、そのラインを浮き出すように彫刻刀で製作するものだと思っていたが、
「例えばこの作品ですが、2枚の版木を使っています。 この部分とこの部分をそれぞれの版木に彫り、それぞれに色を付けて和紙に摺るのです。 目見当(めけんとう)とか、見当と言う言葉が在りますよね・・・。 その見当と言う言葉は、浮世絵から生まれたんですよ・・・ 版木の隅をL字型に削って置き、その隅に和紙を合わせて摺りますとキチンと擦れますよね。 だから、版木を彫るときに必ず“見当をつける”ところから生まれたんです」
「いやァ、勉強になります! ところでこの作品、寺内さんの作品じゃないですか・・・。 この絵のメッセージは何ですか?」
展示会場の建物内の食事処でご馳走になりながら、会話が弾んだ。
生まれは堺市で、寺の多い地域だったので、若いころに寺の総代を経験したこと。
「高校時代に絵画部だっただけで、結婚して事業を始めた子供の手伝いでこの日高市に来て、知り合いも居なかったので、絵の会が在れば・・・と探したのですが無くて・・・、結局版画の会に参加したのが切っ掛けなんです」「僕は、演歌が好きなんです」
帰路、友人宅にイノシシの肉を頂きに立ち寄った。
火曜日に、「去来庵」へ持って行く予定だ。
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