僕の散歩ルートには必ず田圃があるので、稲の生長に否が応でも出くわす。
実家は農家では無かったし、小学生の頃の“田植え”経験は在るものの、お米についての知識は皆無なのだが、散歩ルートには田圃が在り、否が応でも稲の生長が目に入る。
それ故なのだが、素朴な疑問が沸いた。
田植え時には精々1株に3,4本の苗を土に指した筈なのに、数週間もする内に苗が10本以上に増えているのだ。 草木は通常「株分け」か「挿し木」等、人の手が加わらなければ増えない筈なのに、
「稲は、田圃の中で勝手に増殖するのだろうか?」
答えは、「Yes」。
田植え後の苗は、凡そ1週間ごとに新しい葉を出し、そうして茎が太くなると自然に茎が分かれ、当初は5,6本の茎が最大で40本にもなるのだそうだ。
これを、「ぶんげつ(分蘖)」と言う-と、在る。
そして、この時がお米作りに大切で、
「ぶんげつ期が終えると、稲の根をしっかりさせるためと土の中に新鮮な空気を入れるため、水を抜き“中干し”する」のだそうだ。
こうした手間暇がお米の味に係わるらしい。
だが、農家の現実は、就労者の年齢が影響して、「売り値には、味が含まれない」ことから、手を抜いてしまうのだ。
「お金を出せば美味しいコメが食べられる」のでは無く、「手間暇が掛けられる仕組み」をつくろう。
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