日本から出国したことが無い僕にとって、オランダの下院議員選挙など全く興味が無い筈だ。
直線距離にして9,730kmも離れているし、ハウステンボスに行ったことも無い。
増してや鎖国時代の経験が無いし、イケアの家具を買ったことも無い。
だが、どうも昨日投票されたオランダの下院議員選挙に注目が集まったようだ。
アメリカのトランプ大統領の影響では無くイギリスのEU離脱が原因で、これまでヨーロッパ内で最もリベラルな国と言われて来たオランダに、「反イスラム反EU」を明白に主張する極右政党「自由党」を支持する若者が増え、第1党となる可能性が懸念されたからだ。
イギリスのEU離脱は、イギリス議会で1議席しか無かったポピュリスト政党だったイギリス独立党が引き金になった訳だが、その理由が
1つは、EU加盟国間の経済格差が大きく、例えばイギリスのEUへの出資額に対しEUからの補助金が少ないことに比べ、ギリシャやスペインでの高速道路建築費の大半がドイツやイギリスからの出資金であること。
2つ目は、EU域内の国籍を持った人はEU域内のどの国でも住める-と言うこと。
そのため、年収60万円程度のルーマニア人がイギリスに移住すると、年収が一気に5倍10倍になる。 その理由はイギリスの最低賃金。 例えば、工業・サービス業の最低賃金額がルーマニアで
114ユーロなのに対してイギリスでは1,361ユーロなのだ。
故に、多くのルーマニア人がイギリスに移住したように、EUに参加した2002年以後年間30万人以上がイギリスに移住して来た。
このような結果から排他思想が生まれ、ポピュリズムが前面に出るようになって来た。
ポピュリズムを大衆迎合主義とするが、多数の意見、多様な価値観のため焦点が無く、混乱と争いを招くことになるし、その中でのリーダーは自己主張を強め易いので独裁者を生むことになる。
第二次世界大戦の反省に立ち、EUが出来たのに・・・
0コメント