シナノユキマス

 「昨日歩いたので・・・」 昼どきまでテレビを見てから蕎麦屋「山冨貴」に着くと身支度を終えて自宅から出て来た社長に出逢った。

いつもの席に座ると、これまた何時ものように店員さんがそば茶、おしぼりと新聞を持って来た。

『〇〇さん、今日は「柚子きり」「笹きり」の何れにされますか? 盛り合わせでも良い-のですが・・・』

『「笹きり」をお願いします!』

「笹切り」は熊笹を粉化して更科粉に入れた変わり蕎麦で、季節的には夏ものなのだが、会長が頓着せず打っているのだ。

 注文を取った店員さんと入れ替わるように、社長が席に来た。

『〇〇さん、これ・・・シナノユキマスって言って、佐久(長野県)地方で採れる鱒なんですよ。

外見的にもご覧の通り身も白く・・・、食べてみて下さい。 信州サーモンは有名ですが、これも、美味しいですよ!』

 大概、一品付け足して頂いているのに、今日はわざわざ厨房から出て来て説明までしてくれた。

横切りの橙(ダイダイ)を台にして出されたシナノユキマス。

一口目は、僅かに醤油につけていただく。 コリコリ感が良く、旨味であっと言う間に食べ終えた。

 この鱒の由来は、青森県が昭和44年に旧ソ連から卵を購入し養殖を試みたが失敗。 

佐久の水産試験場が昭和53年にチェコスロバキアから輸入し、昭和55年に世界で初めて完全養殖技術に成功して「シナノユキマス」と命名した-とのこと。

現在、立岩湖(南相木村)、松原湖(小海町)、青木湖(大町)白樺湖で採れる-とのこと。  絶品!


毛呂古酒's Ownd : 閑話休題

世間的には後期高齢者と言われるが、今暫く閻魔様にはお茶でも飲んでいただけるよう頑張ってみようかな?

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