2020年11月の大統領選挙に向けてアメリカでも、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)戦略が大きなポイントになっているが、例えばドイツだが、17日現在で感染者数225,016人に対し死者数は9,236人。 フランスの218,751人(感染者数)中死者30,410人、イギリスの321,064人(感染者数)中、死者41,454人、スペインの359,082人中死者28,646人、イタリア254,235人中死者35,400人に比べればヨーロッパ諸国の中では死者数が少ないのだ。
その理由として現地ミュンヘン工科大学医学部教授の小児心臓外科医・小野正道氏に拠れば、
『WHOによる新型コロナウイルスのパンデミック宣言(3月12日)で、欧州諸国が直ちに国境を封鎖、ロックダウンを決定する中で、ドイツは学校の休校や生活必需品では無いを販売する店の閉鎖、スポーツの禁止等人が密集することを禁止しました。・・・やがて人々は政府の指導を理解し落ち着きが見えて来ましたが、経済状態は厳しくなり非就業者が増えました。
その中で、「人の命には代えられない」と政府は大企業への債務保証、中小零細企業・貴人事業主への援助金等を含む大型の経済対策を打ち出しました。 医療の面でも国内最高レベルの感染症研究機関に作業部会を設置したり助成金を出して集中治療室の増床やEKUMOの確保に着手しました。
人口10万人当たりの集中治療室の病床数では、ドイツの29.2床に対しイタリアで12.5床、フランスで11.6床、スペイン9.7床、日本7.3床、イギリス6.6床、中国3.6床-と言う状況の中でもドイツは増床を急ぎ、人工呼吸器の保有も2万5千台から5万台へ増やしました』
一方、各国がロックダウンを採用する中でロックダウンしなかったスエ-デン。
周辺の国からは、「集団免疫獲得」を意図しているのでは(?)と懸念されたことも在ったが、狙いは、「長期間持続可能な方法で感染のピークを抑え、医療崩壊を期さないようにする」こと(高リスク者を守る)を目的にしたことによるものだったのだ。(日本政策と同じ?)
ロックダウンを行わないスエ-デンが「成功した」ことを望まない国々は、4~6月のスエ-デンの人口10万人当たりの死者数が「56.4人」と高く、GDPも7%程度縮小の予測だったため、「スエ-デンは失敗した」としていたが、アメリカや他のヨーロッパ諸国に比して経済の縮小は各段に軽く、スエ-デンには第2波が来ていないのだ。
将に、「長期的な戦略」が功を奏しているのだが、早期のロックダウンで100日間も感染者「0」だったニュージーランドだが、感染経路不明の感染者が一日数人から数十人出て、来月の議会選挙を4週間後に延期した。
日本はこれまでの処、感染者数58,884人で死者数が1,147人と依然低いが、真面目な日本人気質と集団的指導の賜物だろう・・・
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