例えどうあろうと、この地球上の生物は必ず「終わり」を迎えるのだが、それは、地球の公転に因るものなのだろうか? 生命科学などに疎い僕にはさっぱり解らないが、太陽の周りを一回りすると、一旦葉を落とした落葉樹は芽吹き、果樹には花芽が育つ。
人も通常、糧(かて)のために既存の経済社会に入り込むのだが、特に近代日本の工業社会は若者第一主義を形成すべく高齢者を排除するシステムをつくって来た。 いわゆる、定年退職だ。
この定年退職だが、鎌倉時代には官僚の引退年齢規定は特に無く、御家人には70才を目安にしていた記録が在った程度で、江戸になっても幕臣は70才だったらしいが、農村では、寄り合いや一揆に参加するには「15才以上60才まで」とし、‟働き盛り”社会を形成して来た歴史が在る。
ところで日本には、古来から「隠居」と言う言葉が在る。
平たく言えば「第一線から退く」ことで、「戸主が家督を他の者に譲る」ことなのだが、何時頃から在ったのだろうか?
ものの本によれば、明治31年に公布された民法で制度化されたらしいのだが、その中での隠居条件は、
1. 満60年以上になること
2. 完全な能力を有する家督相続人が相続の単純承認をすること
と、されていたらしい。
先日、義理の弟が来た。
中学2年で我が家に来て、学卒後消防署に就職したのだが、「定年退職した」ので礼に来たとのこと。
「ご苦労様でした」
温泉宿に行くことにしました。
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