昨日、NHKBS1で「美術家たちの太平洋戦争-日本の文化財はこうして守られた-」の再放送を見た。 太平洋戦争は、日本の都市が無差別に爆撃されほぼ壊滅的になったのだが、それでも京都などの歴史上重要な建物や文化財は焼失から免れた形だった。 その理由としては、当時の米軍司令部に所属していた美術史家:ランドン・ウォーナー氏が『空爆すべきで無い地名のリスト(ウォ-ナーリスト)を作成し、軍部に進言したため』と言う談話を、ウォーナー氏と親交のあった美術研究家:矢代幸雄氏が朝日新聞に投稿したことにより一躍クローズアップされた逸話で、それをNHKがドキュメント化したのだ。
特に、2011年3月11日に起きた東日本大震災の米軍に因る災害救助・復興支援活動である「トモダチ作戦」は、多くの日本人が抱いていたアメリカ贔屓(ひいき)をアメリカ礼賛に変え、そのアメリカ礼賛が生きている今、タイムリーにこのドキュメントを流すことによって、本来‟二度と起こしてはならない”戦争であったにも拘らず「アメリカ軍による占領で良かった」感を増幅させる材料としてNHKが放映した-とするのは穿(うが)った意見だろうか?
「京都に原爆を落とすのは対ソヴィエト連邦戦略から政治的にマイナスになる-」ので、広島の次の投下予定だった京都が外れて長崎に変更したことが、その後の調査で判明したらしい。
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