今日のラジオ番組・NHK第1「すっぴん!」のテーマは「先入観」だった。
『先入観とは「前もってつくられた固定的な観念」で、その観念のために「自由な思考が妨げられる」ときに使われる』と在る。
人は通常、対面する以前に他者(他人や情報)の言葉や風説などから得た不十分な知識や、そこから導かれたイメージを持っている-のだ。 所謂「偏見」なのだが、人の習性であるので仕方無い。
故に大事なことは、「会って」「見て」「接して」先入観を修正することだ。
シリアで武装勢力に拘束され、3年4か月振りに解放された安田純平氏。
解放が伝えられた23日夜から、安田氏のツイッターには、「どれだけ国に迷惑をかけたのか」
「何が在っても自己責任の覚悟で行ってくれ」などの書き込みが多数寄せられたと言う。
紛争地での取材に拘って来た安田氏を、「似非戦場ジャーナリスト」と揶揄する人も居ると言う。
だが、シリア人ジャーナリストのナジーブ・エルカシュさんは、
「紛争地での取材は、危険を伴う勇気ある行為。 現地の真実を伝えてくれるのはシリア人として有難い」と言っている。
安田氏自身も「自己責任」を充分認識して行動した結果であろうが、拘束されていた状態、状況を理解しないまま批判することはおかしい。 人として、同胞の命が助かったことは素直に喜ぶことだ。
朝日新聞によれば、津田正太郎法政大教授は、
『「ルールを守らない」と見做した他人に対して、自分の迷惑だ(自分にとって迷惑だ)と感じて、パブリック・エネミー(社会の敵)と決めつける風潮が強まっている』
と言う。
現地(紛争地域)即危険地帯では在るが、現地でも日常生活が在るし、状況を知ることが重要なのだ。 先ずは帰国出来たことを喜び、孰れの日か安田氏から語られる言葉を聞いてみよう!
日中首脳会談で、『競争から協調へ、新たな段階に』と語った安倍首相。
1972年田中角栄首相が北京で調印した国交正常化以来、天皇皇后両陛下の訪中が有り、来日した江沢民主席の「(日本の)歴史教育批判」、小泉総理の靖国参拝、福田総理の「戦略的互恵関係」から中国漁船に拠る尖閣島沖問題から尖閣島国有化、アメリカ主導体制等からこの40数年間、日中関係の進展は殆ど無かったが、アメリカの保護主義胎動で変革せざるを得なくなった日本。
外からの眼を無視すべきでは無いが、変容は常に必要だ。
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